米Microsoftは7月14日(現地時間)、米ワシントン D.C.でパートナー企業向け年次カンファレンス「Worldwide Partner Conference(WPC)2014」を開催した。
同社COO(最高執行責任者)のケビン・ターナー氏は初日の基調講演で、ホリデーシーズンに複数のパートナー企業から発売される予定の廉価なWindows搭載PCを紹介し、「われわれには(米Googleの)Chromebookに対抗するバリュープロポジションがあり、低価格帯PC市場を誰にも明け渡すつもりはない」と語った(MicrosoftのWPCのページには同氏の基調講演の動画は公開されていないが、米The Vergeが報じた)。
ターナー氏によると、米Hewlett-Packard(HP)はホリデーシーズンに199ドルのノートPCと、7インチおよび8インチディスプレイを搭載する99ドルの“Stream”PCを発売する計画という。また、台湾Acerが15.6インチの、東芝が11.6インチのノートPCをそれぞれ249ドルで発売するという。
HPの99ドルのStream PCの具体的な形状は不明だが、MicrosoftのSurfaceのようなキーボードを装着してノートPCとして使えるタブレットであれば、Microsoftが4月に発表したWindowsのライセンスの無料化の対象になる。
米Bloombergは2月、Windows 8.1のライセンス料が1台当たり50ドルから15ドルに引き下げられると報じており、各社からの廉価版PCの発売はこのライセンス料引き下げが可能にしたとみられる。
サティア・ナデラCEOは10日、Microsoftは従来の「デバイス&サービス企業」から「プロダクティビティ&プラットフォーム企業」に移行すると発表し、「すべての個人および組織」に「デジタルな仕事と日常生活の体験」を提供することが「Microsoftのコア」だと説明した。
ナデラCEOの基調講演は16日の午前8時45分(日本時間の16日午後9時45分)からで、WPCのページでストリーミングされる予定だ。
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