米Microsoftの研究部門、Microsoft Researchは7月14日(現地時間)、本社キャンパスで開催中の年次カンファレンス「Faculty Summit 2014」でディープラーニング(深層学習)研究プロジェクト「Project Adam」の成果を披露した。
Project Adamは、機械学習と人工知能(AI)の研究プロジェクトで、その目的はあらゆる物体を視覚的に認識することという。
このプロジェクトで、インターネット上の1400万件以上の画像データを2万2000のカテゴリーに分類した画像データベースを利用する「深層神経ネットワーク(DNN)」を構築した。カンファレンスのデモでは、ステージに連れてきた犬にWindows Phone端末のカメラを向けてCortanaに「この犬の犬種は何?」と尋ねるとCortanaが写真を撮影することを求め、撮影すると「ローデシアン・リッジバック」などの正しい犬種が画面に表示された。
他の2匹の犬についても正しい犬種を表示したCortanaが、人間にカメラを向けると「これは犬ではないと思います」と答えた。
Microsoftは公式ブログで、Googleは1万6000台のコンピュータを使って猫の画像を認識するプロジェクトを行っているが、Project AdamはGoogleのプロジェクトの30分の1の台数のPCで50倍の速度、2倍の確度で画像を認識すると主張する。
Project Adamの紹介動画では、この技術の応用で、例えば食品を端末のカメラで撮影するとその食品の栄養素情報が表示されたり、皮膚上の発疹やあざなどの画像から病名を判断するといった可能性を示している。
人工知能に関する取り組みとしては、米Googleが買収したDEEPMINDで研究を進めていることや、米Facebookの顔認識技術「DeepFace」が知られている。
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