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2014年上半期の「タブレット」おすすめ“10選”

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今が旬のタブレット人気モデルを格付してみる

tm_1407award1_00.jpg2014年上半期のおすすめタブレットは?

 今回から数回に分けてお届けする「PC USERアワード」では、ITmedia PC USER編集部がジャンル別におすすめ製品を格付しながら紹介していく。第1回のテーマは「タブレット」だ。対象となる製品は、2014年上半期(1月〜6月)に登場した新モデルを中心として、同期間に販売中の現行モデルも含めている。

 ちなみに、今回のタブレット製品を選出するにあたっては、「Surface Pro」シリーズなどCoreプロセッサ搭載のWindowsモデルは省いた。こうした製品では、高性能なCPUを搭載する一方、冷却ファンを内蔵するなど、サイズ感や使用感がiPadやAndroidタブレットと異なるからだ。また、タブレットとして利用しつつも、PCとしてデスクトップ作業をキーボードで効率よくこなすことを想定している点も違う。こうしたWindowsモデルは、本特集の別の回で取り上げる予定だ。

2014年上半期のおすすめ「タブレット」——ITmedia PC USER編集部が選ぶ
GOLDXperia Z2 Tablet (ソニーモバイルコミュニケーションズ)
SILVERAQUOS PAD SH-06F (シャープ)
BRONZEThinkPad 8 (レノボ・ジャパン)
RecommendediPad Air (アップル)
RecommendediPad mini Retinaディスプレイモデル (アップル)
RecommendedXperia Z Ultra (ソニーモバイルコミュニケーションズ)
RecommendedNexus 7(2013) (グーグル/ASUSTeK Computer)
RecommendedHP Omni 10 (日本ヒューレット・パッカード)
RecommendedMiix 2 8 (レノボジャパン)
RecommendedKindle Fire HDX 8.9 (アマゾンジャパン)

「ゴールド」——Xperia Z2 Tablet(ソニーモバイル)

tm_1406_xperia_z2tab2_01.jpgXperia Z2 Tablet(ソニーモバイル)

 2014年上半期も実にさまざまなタブレットに触れる機会を得たが、特に国内メーカーのAndroidタブレットが豊作だった印象だ。その中でもソニーモバイルコミュニケーションズ(ソニーモバイル)の10.1型タブレット「Xperia Z2 Tablet」は、突出した存在ではないだろうか。

 10型クラスで最薄・最軽量となる6.4ミリ厚で約426グラム(Wi-Fiモデルの場合)のボディを実現しながら、防水防塵(ぼうじん)にも対応し、高画質なディスプレイ、サクサクと快適な操作感、フルセグチューナー(LTEモデル)、十分なスタミナ、質感のよさも兼ね備えており、目立った隙がない。筆者は先代モデル(Xperia Tablet Z)のユーザーだったが、そこからの着実な進化に使い込むほど感心させられた。

 相変わらずディスプレイのフレームが太めで、フットプリントが大きめなのは惜しいが、それゆえにどの位置からでも手軽に握りやすく、しかもiPad Airを超える薄さと軽さを実現しているため、10型クラスのタブレットとは思えない軽快さで持ち運んで使える。液晶の解像度/画素密度は“Retina級”には届かないが、Live Color LEDとX-Reality for mobileの組み合わせにより、非常に広色域で鮮明な表示だ。

 総じて、現時点で最もおすすめできる10型クラスのAndroidタブレットといえる。要望があるとすれば、ペン入力への対応くらいだろうか。

「シルバー」——AQUOS PAD SH-06F(シャープ)

tm_1407award1_01.jpgAQUOS PAD SH-06F(シャープ)

 Androidタブレットにおいて、10型クラスの暫定王者がXperia Z2 Tabletならば、7型クラスでは「AQUOS PAD SH-06F」(シャープ)が最有力候補だろう。

 正面の約81%をディスプレイが占める3辺狭額縁の「EDGEST」デザインは、洗練されたイメージを前面に押し出しつつ、片手でしっかりとつかめる約106ミリの横幅、約233グラムという7型タブレットで最軽量の“新書サイズ”ボディを実現するのに貢献しており、防水性能も持ち、携帯性に優れたタブレットとして、ひときわ魅力を放っている。PureLEDを採用したIGZOディスプレイの色鮮やかな表示も見逃せない(ただし、視野角はさほど広くない)。

 電話機能を内蔵し、NTTドコモの「VoLTE」が使えるので(ソフトウェアのアップデートにより対応)、いわゆるファブレットとして活用できるのも特徴だ。フルセグ録画やおサイフケータイも利用できる。静電容量式タッチパネルながらスタイラスペンを快適に使えるよう、タッチパネルの感度を切り替えられる機能も気が利いている。とにかく、コンパクトボディにハイスペックがギュッと凝縮されているのが好印象だ。

 一方、スペックに見合うようなボディの質感、特に背面パネルの高級感はもっと欲しい。また、AQUOS PAD SH-06Fはドコモのみが販売するモデルで、他のキャリアやWi-Fiモデルとして同様の製品を入手できない点は注意が必要だ。諸事情はあるにせよ、Xperia Z2 Tabletがドコモとauに加えて、メーカー直販でWi-Fiモデルも選べるのに比べると、キャリア依存でユーザーが限られてしまうのは(満足度の高いモデルだけに)もったいない。


 なお、Xperia Z2 TabletとAQUOS PAD SH-06FはいずれもOSにAndroid 4.4(KitKat)を採用し、内蔵ストレージの容量は最大32Gバイトで、SDXC対応のmicroSDメモリーカードスロットを備えている。最大128GバイトのmicroSDXCカードを装着すれば、ローカルのストレージにかなり余裕ができるが、合計160Gバイトの内蔵ストレージとして自由に使えるわけではない。

 Android 4.xではアプリ自体をSDカードにインストールできないことに加えて、Android 4.4ではアプリからSDカードへの自由なデータ書き込みも制限されているため、ユーザーによっては、内蔵ストレージの容量がもっと欲しい場面も出てくるだろう。ローカルで足りない容量はクラウドでカバーという思想は分かるのだが、ヘビーユーザー視点での使い勝手を考えると、iPadのように64Gバイトや128Gバイトのモデルが欲しい。

「ブロンズ」——ThinkPad 8(レノボ・ジャパン)

tm_1407award1_02.jpgレノボ・ジャパン「ThinkPad 8」

 2013年の後半から急速に盛り上がってきた8型クラスのWindowsタブレットだが、どのメーカーの製品も基本スペックは横並びに近い状態だった。より高性能を求めるユーザーの声にいち早く応え、レノボ・ジャパンが2014年1月末に発売した「ThinkPad 8」はまさに待望の製品であり、小型Windowsタブレットでは頭1つ抜け出した存在だ。

 1920×1200ピクセル表示の8.3型ワイド液晶ディスプレイをはじめ、SoCのAtom Z3770(1.46GHz/最大2.39GHz)、最大128Gバイトの内蔵ストレージ、Micro USB 3.0ポートなど、他の8型Windowsタブレットを上回るハイスペックぶりには、所有欲をくすぐられる(そのぶん、価格も高めだが)。

 8型クラスのタブレットでは薄型軽量とはいえないものの、強化ガラスの「Dragontrail」を採用したボディは十分な剛性だ。ThinkPadブランドの一員らしく、落ち着いたブラックを基調とし、レッドをアクセントカラーに沿えた外観はなかなか高級感がある。

 一方、発売当初から品薄な状態が続き、本体もアクセサリも供給が滞ってしまったのは残念だ。また、小型のWindowsタブレット自体が出始めたばかりで、Windows 8.1がiOSやAndroidほどタブレット用OSとしてこなれていない点、Windowsストアアプリが限られる点など、プラットフォームとしての課題も少なくない。

 現状では、モバイルでのビジネスユースも踏まえ、既存のWindowsデスクトップアプリ資産を使える高性能な小型タブレットという点に価値を見出せるか否かが、評価の分かれ目だ。ここにピタリとはまれば、他に代え難い1台となるに違いない。

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