総務省は7月16日、KDDIの通信サービスで大規模な障害が相次いだとして、再発防止策に取り組むよう行政指導した。
KDDIの通信サービスでは、昨年12月と今年1月、4月、5月にLTEで障害が起きたほか、4月にはiOS端末のメールで不具合が起き、連絡先などユーザーの個人情報の復元ができなくなるケースもあった。
同省は昨年2月にも通信障害が相次いだとしてKDDIに行政指導しており、「重大な事故の多発は、利用者の利益と通信サービスに対する信頼を大きく損なうものであり、適切な対応が求めらる」として、通信設備の総点検の実施や個人情報消滅についての再発防止策を8月16日までに報告し、1年間は半年ごとに取り組みの進ちょくについて報告するよう指導した。
KDDIは同日、田中孝司社長ら幹部の報酬一部返上を発表している。
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