7月2日、晴天に包まれたこの日の東京ビッグサイトで、国際電子出版EXPO/国際ブックフェアが開催された。基調講演が行われているのと同時間帯に、KADOKAWAがTwitterとの協力で、Twitterのタイムライン上で電子書籍が読める世界初のサービスを発表した。
Twitterのタイムライン上で電子書籍(EPUB)を閲覧できるようにするこの取り組みは、角川アスキー総合研究所がTwitter Japan協力の下で開発したもの。タイムラインに埋め込めるEPUBデータはサービスドメイン「tw-epub.com」上にあるものが対象。このサイトにアクセスして作品を選択、ツイートするとEPUBビューワはいわゆるブラウザビューワが使われているとみられるが、今回の発表では、これを両社が開発したとされている(それ以外の部分はTwitter Cardの機能を拡張して対応しているようだ)。
Twitterを通じて簡単にEPUBを公開できるこの技術により、電子書籍市場の発展と国内文化の海外展開を促進することに活用できるとしており、現時点で既に2万点(KADOKAWA作品以外も含む)を超える作品の掲載依頼があるが、特定出版社に限らずオープンに利用できるサービスにしていく考えだという。将来的には、という前置きはあるが、一般ユーザーにこれを解放する考えも示された。
現在、この国際ブックフェア内でこちらの発表が開催中。詳細は追って更新予定。
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