IGZOを軸に感性に訴えるスマートフォンを開発する
説明会では、シャープ製スマートフォンのシェア獲得実績について説明があり。2012年上期の実績において、主要部品の不足などでシェアの絶対値を12.4パーセントと減らしたものの、下期にはIGZO液晶ディスプレイを搭載したモデルが好調で、シェアは15.5パーセント、順位も2位に上げたことを紹介した。
IGZO搭載モデルの好調はシャープの予想を超えるほどで、出荷数に占める割合は当初予定で30パーセントを見ていたのが、2012年下期で40パーセントにも達したという。中でも好調だったのがAQUOS PHONE ZETA SH-02Eで、発売5カ月で約60万台を販売し、GfK Japanの家電量販店携帯電話販売ランキングでも8種連続1位だったことをアピールしている。
シャープは、シェア挽回に向けて今後開発するスマートフォンでは、ハードウェアスペックに加えてユーザーの感性に訴える“エモーショナル性”を重視し、ユーザーが「使いたくなる」「見せたくなる」「自慢したくなる」製品を目指すという。そして、そのために必要な要素として、IGZOやカメラデバイス、独自ICといった「先進デバイス」、新しいユーザーインタフェースやエンターテイメントコンテンツを利用できるアプリ、周辺機器と連携できる接続機能といった「新しい体験」、そして、ディスプレイ面の狭額縁化や新素材を用いたボディ、新しい構造を取り入れた機構などの「革新デザイン」を重視すると説明した。
このような“要素”を重視して開発した2013年上期のシャープ製スマートフォンラインアップで重点的に取り組んだポイントが、「フルHD」対応のIGZO搭載と3日間使えるIGZO搭載、そして、フルセグTV対応だ。
シャープが「NEXT STAGEへ」と述べるIGZO技術では、2013年夏モデルで1920×1080ピクセルという高解像度と460ppiという印刷写真を超える画面密度を導入しただけでなく、IGZO技術の主要な要素といえる省電力機能でも専用の制御エンジンを実装して“アイドリングストップ”の精度を向上、さらに、フルHDの高解像度ディスプレイでも正確なタッチ操作や細かいペン操作に耐えうる高感度タッチパネルを用意したと説明する。省電力性能では、KDDI向けのAQUOS PHONE SERIE SHL22で3日間のバッテリー駆動を可能にしたことも訴求した。
「革新デザイン」の実例では、ガラスインサート設計によって狭額縁を実現し、そのおかげで、AQUOS PHONE si SH-07Eが4.3インチディスプレイを搭載しながら幅59ミリを実現、また、7インチディスプレイ搭載のAQUOS PAD SH-08でも幅107ミリとボディの幅を抑えた。「新しい体験」としては、AQUOS PHONE Xx 206SHで搭載したフルセグ対応チューナーや、FEEL UXで導入した“感性”に訴える新しいアニメーションやバイブレーション、サウンドの演出、そして、ユーザーの利用条件に合わせて“心地よい”設定を自動で行う機能を挙げている。
以上の要素を取り入れて開発を進めるシャープのスマートフォンラインアップは、今後もIGZO搭載を進めていき、2014年度にはIGZO搭載100パーセントを目指すという(2013年度は60パーセント)。また、「電池持ちNo.1」のブランドも構築していくと説明した。
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