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公開半年後に突然バズった「34歳ゴスロリ女性」漫画──「ネットの声」をどうみるか 「モーニング」に聞く

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 “好きなものを諦められない、すべての人へ”——講談社の週刊漫画誌「モーニング」で5月に連載が始まった「コンプレックス・エイジ」は、26歳のコスプレイヤーが趣味を貫くことと現実の葛藤に悩む物語だ。コスプレへのこだわり、他者への嫉妬、年齢との向き合い方など、リアルなエピソードや心情描写が話題を呼んでいる。

photo「コンプレックス・エイジ」連載第1回の扉。ミシンや衣装が見える

 連載に至ったきっかけの1つが、「ちばてつや賞」に入選した同タイトルの読み切り版「コンプレックス・エイジ」がネットで大きな話題を集めたこと。「加齢に直面する34歳ゴスロリ女性」を主人公とした短編は「分かるけど辛い」「自分も引き際に悩んでいる」「こんなにあっさり捨てられる?」など男女問わず大きな反響を呼び、5月までに125万PVを集めた。

 「『今は楽しいけどこのまま続けていいのかな』とふと思うこと、趣味に打ち込む人なら男女も年齢も無関係にあると思うんです」——担当編集の寺山晃司さんはそう話す。「ゴスロリ」「女性」という要素を通じて、趣味を持つ人に共通する悩みを描いていたことが、多くの共感と異論反論を呼んだ理由のようだ。

公開から半年後に話題に 「何かの間違いだと思った」

photo125万PVを集めた新人賞受賞作

 モーニング、アフタヌーン、イブニングの頭文字を取った3誌合同サイト「モアイ」のオープンと同時に昨年5月30日に掲載された(※現在はURL変更済)が、話題になったのはその半年後だった。11月21日ごろから急速にアクセスが増え、10日間で100万PVを超えた。Twitterを中心に急に拡散されたが、何が発端になったのか、はっきりしたものはないらしい。

 「私たちもいろいろ調べたのですが、影響力あるサイトや有名ブロガーに紹介されたことで、というわけでもなさそうで……。完全に草の根の口コミでじわじわ広がっていったようです」(寺山さん)

 作者の佐久間結衣さんは「掲載から半年も経っていたので何かの間違いだろうと思った」と当時のことを振り返る。「アシスタントの仕事帰りに担当さんから『すごいことが起こってるので今から編集部に来てください』とだけ電話があり、『疲れてるから帰って寝たい……』と思いつつ向かったのを覚えています(笑)。説明されても最初は実感がありませんでした」(佐久間さん)

 その場で連載を目指して動き出すことになり、テーマやタイトルはそのままに再構成を始めた。ネットで“バズった”ことだけが連載に至った理由ではないが、ネットユーザーの反響の大きさが作品やテーマに改めて光を当てるきっかけの1つになった。

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