2014年に入り、Webブラウザ「Internet Explorer」(IE)のゼロデイ脆弱性が相次いで発覚し、米Microsoftはセキュリティ確保のための迅速な対応を幾度も迫られている。ブラウザ市場の競争がますます激しさを増す中で、こうした事態はIEの全体的なセキュリティに対する新たな疑問も提起している。だが専門家は、「企業は最近の問題だけを理由にIEの排除を急ぐべきではない」と警告する。
米Hewlett-Packard(HP)のセキュリティ研究機関であるZero-Day Initiative(ZDI)は2014年5月21日、IEのバージョン8にCMarkupオブジェクトの処理に起因するゼロデイ脆弱性が存在するとの情報を公開した。この脆弱性で注目すべきは、ZDIが2013年10月に発見しMicrosoftに通知してから7カ月がたつが、ZDIからの再三の警告にもかかわらずMicrosoftがいまだに修正パッチを用意していないこと、また、同じライブラリに別のゼロデイ脆弱性が存在することが2014年2月に明らかになったことだ。
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