米GoogleとMicrosoftがスマートフォン用OSの次期バージョンに、端末が盗まれた場合に遠隔操作で情報消去やロックができる「キルスイッチ」を搭載することになった。これでAppleを含めた主要3社のOSに全てこの機能が導入される。
米ニューヨーク州とカリフォルニア州サンフランシスコの司法当局は6月19日、GoogleとMicrosoftが次期OSへのキルスイッチ導入に同意したと発表した。これで米国のスマートフォン市場の97%をカバーしているAndroidとiOS、Windows Phoneの主要3 OSにキルスイッチが搭載されると指摘している。
当局がまとめた報告書によれば、Appleが2013年9月にアクティベーションロック機能を導入して以来、ニューヨークやサンフランシスコではiPhoneの盗難が急減したという。一方、キルスイッチを搭載していないスマートフォンの盗難は急増し、ユーザーが暴力犯罪の被害に遭うケースも増えている。こうした統計から「キルスイッチをスマートフォン絡みの犯罪対策の一部とすることの有効性が実証された」と解説する。
Microsoftの発表によれば、Windows Phone(WP)では現在の「Find My Phone」機能を拡張して、遠隔操作で端末に保存されている個人情報を消去したり、操作できない状態にしたり、再アクティベーションやセットアップができない状態にしたりできるようにする。スマートフォンが持ち主の手に戻ればこうした状態を解除して、クラウドに保存されたデータを使って復旧できる。
この機能はWP 8.0およびそれ以降のバージョンを搭載している全スマートフォンに導入する予定。
MicrosoftやGoogleは今年4月、米国で販売されるスマートフォンへの盗難対策技術実装を定めた業界団体CTIAの「Smartphone Anti-Theft Voluntary Commitment」に協力を表明していた。
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