米書店チェーン大手のBarnes & NobleとSamsung Electronics Americaは6月5日(現地時間)、共同ブランドのタブレット「Samsung Galaxy Tab 4 NOOK」の開発で提携を発表した。Samsung Electronics Americaは韓国Samsung Electronicsの米国法人。
Galaxy Tab 4はサムスンが4月に発表したAndroidタブレットの新製品で、7インチ、8インチ、10.1インチの3モデルがラインアップされている。ハイスペックというよりは普及価格帯のタブレットという位置づけ。今回の発表ではまず7インチのGalaxy Tab 4にBarnes & Nobleの電子書籍サービス「NOOK」のカスタムアプリを搭載したものを8月から米国市場で順次発売する。
Barnes & Nobleはこれまで、自社開発で電子書籍リーダー端末とタブレットを自社で設計・提供してきたが、同社の電子書籍ビジネスは危機的状況が続いている。「NOOK」関連事業をスピンアウトさせた子会社「NOOK Media」を2012年に立ち上げたが、極めて不調で赤字続きの状況にある。
Barnes & Nobleは今回の発表で、事実上ハードウェアの開発から事実上撤退し、サービス・コンテンツの部分にフォーカスしていくと考えられる。餅は餅屋ではないが、ハードウェアはSamsung Electronicsに任せようというわけだ。ただし、専用端末の「NOOK GlowLight」の販売とサポートは継続するとしている。
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自社の電子書籍リーダーが苦戦を強いられているBarnes & Noble。2013年度第3四半期の決算でもこれが顕著に表れているが、NOOK製品ラインを製造中止する計画はないという。
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