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2000円前後で買える、1万mAh超のモバイルバッテリーは“使える”?

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 スマートフォンのバッテリーは年々大容量化が進んでおり、電力消費を抑える機能も進化してきているが、「まだまだ充電用のモバイルバッテリーは手放せない」という人は多い。最近は容量の大きなモバイルバッテリーも手ごろな価格になっており、なんと2000円前後で容量1万mAhをうたうモバイルバッテリーが販売されている。

 そこで今回は、2000円前後で買える1万mAh超の容量を持ったモバイルバッテリー5製品を編集部で入手し、テストしてみた。選んだのは、いずれもAmazonで販売されている製品だ。

2000円バッテリーAmazonで2000円前後で購入できる、容量1万mAh以上をうたうモバイルバッテリー。左からsmart ways SW-MB06、CITUS NEO X1、ROMOSS Sense 4、モバイルバッテリー 12000mAh、Winten WT-P100S-BK

モバイルバッテリーの選び方

 格安モバイルバッテリーの評価に入る前に、モバイルバッテリーを選ぶときのポイントを整理しておこう。

 モバイルバッテリーは、容量が大きければいいというものではない。容量が大きいと、それだけ充電に時間がかかる。1万mAhだと、空の状態からフル充電までだいたい11時間から13時間程度かかる。またバッテリーは、フル充電の状態が長時間続くと劣化が早まってしまうので、頻繁に使った方がいい。いざというときの補助のためにモバイルバッテリーを買うのなら(つまりあまり充電・放電はせず、カバンの中に保険として入れておくのなら)、自分のスマートフォンが1回充電できるくらいの容量のモバイルバッテリーがあれば十分だ。価格も安く、軽く、小さいものでいい。

 1万mAhクラスの大容量のバッテリーが必要になるのは、通話やネット利用が多く、1日に何度か充電が必要になる用な人や、スマホでゲームをする時間が長い人などだ。あるいは複数台のスマートフォンや、スマートフォンとモバイルWi-Fiルーターなどを持ち歩いている人、タブレットにも充電をしたい人など。いわゆるヘビーユーザー向けの製品といえる。

 1万mAhクラスの製品になると、その多くは2つのUSBポートを備え、1A(アンペア)出力と2.1A出力に対応するが、中には2.1Aでの出力ができないものもある。2.1Aでの出力ができないと、タブレット(特にiPad)の充電に時間がかかるので気を付けよう。またポートが2つあっても、2つ同時に利用できない製品があるので注意したい。

バッテリー容量の注意点

容量が1万mAhあっても、1万mAh分をまるまるスマートフォンに充電できるわけではない

 モバイルバッテリーの容量は、自分が持っているスマートフォンを何回くらい充電できればいいかで、ある程度絞り込める。ただし、モバイルバッテリーの容量を考える上で注意すべきことがある。それは、モバイルバッテリーの容量が、そのまま100%スマートフォンに充電できるわけではないことだ。

 一般的に、モバイルバッテリーやスマートフォンに搭載されているバッテリーは、電圧が3.7V(ボルト)前後だが、Micro USB端子を経由して充電する関係で、USBの規格に合わせモバイルバッテリー側で電圧を一度5Vに変換し、スマートフォン側でまた3.7Vに戻すという作業を経る。そのため、途中で変換ロスが発生する。

 実際にスマートフォンに充電できる容量は、製品により差があるが、だいたい本体の容量の60〜70%くらいが目安になる。1万mAhだと、6000〜7000mAhくらいということだ。1500mAh程度のバッテリー容量であれば4回くらい、最近のAndroidスマートフォンの2500mAh程度のバッテリーだと2回強充電できる。ちなみにiPhone 5sのバッテリー容量は1560mAhなので、1万mAhのバッテリーでは4回充電できれば合格ラインと言える。

 モバイルバッテリーの中には「スマートフォン○回充電」といった記述をしている製品もあるが、前述のとおり充電できる回数はスマートフォンのバッテリー容量によって変わるので注意が必要だ。また、中には変換ロスを考慮せずに計算をしている(「1万mAhあれば2000mAhのバッテリーを5回充電できる」といった間違った数字を掲載している)販売サイトも散見されるので、誤解がないようにしたい。

 では、実際に入手したバッテリーを見てみよう。検証作業では、ドコモのシャープ製Androidスマートフォン「AQUOS PHONE ZETA SH-06E」を利用し、「Battery Mix」アプリを用いて、残量1%の状態からフル充電まで何回充電できるかを確認した。

5製品の特徴と検証結果はこちら

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