米Appleと韓国Samsung Electronicsがカリフォルニア州サンノゼの連邦地裁で争う特許訴訟(訴訟番号は12-cv-00630)で5月2日(現地時間)、陪審団による評決が下された。両社に一部の特許侵害があったとし、Samsungに1億1963万ドル、Appleには16万ドルの損害賠償を命じる。この評決を受けて地裁が判決を下すことになる。
Appleはこの裁判で、5件の特許侵害で22億ドルの損害賠償を求めていたが、陪審団の判断はそのわずか5.4%と大幅に下回った。
陪審団は5件中、2件についてはSamsungによる特許侵害はなかったと判断した。侵害はなかったとされたのは、Siriのインタフェース(特許番号:6,847,959)と端末間のデータ同期(特許番号:7,761,414)に関する特許。
一方、陪審団はSamsungが主張していたAppleによる特許侵害のうち1件(特許番号:6,226,449)を認めた。この特許は画像と音声の記録と再生に関するもので、標準必須特許(SEP)ではない。Samsungはかつて欧州でのAppleとの特許裁判で、欧州委員会からFRAND宣言違反の疑いで調査を受け、Apple製品販売差し止め請求を取り下げている。
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