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タブレットは紙と鉛筆の“置き換え”ではない――袖ヶ浦高校 永野教諭

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 2011年、公立高校としては全国的にも珍しかった私物端末の授業利用(BYOD)の実施に踏み切ったのが、千葉県立袖ヶ浦高校 情報コミュニケーション科だ(参考:公立高校が「生徒入学時のiPad購入」を義務化できた理由)。同年に新設した同科の生徒は、入学時に自己負担でiPadを購入し、個人の所有物として学校生活のあらゆるシーンで活用している。

 同科は“情報”と銘打っているが、プログラマーやエンジニアなどのIT専門家の育成を目的とした学科ではない。目指すのは、授業の中でITを日常的に活用し、情報社会の中で主体的に活躍できる人材の育成だ。

 2014年3月には2011年に入学した同科1期生が卒業を迎え、2014年4月入学の4期生の倍率は過去最高を記録。2012年には、eラーニングの優秀事例を表彰する「日本e-Learning大賞」を受賞するなど取り組みの評価は高く、全国の教育機関、企業の視察も後を絶たない。

 設立から現在まで、同科の陣頭指揮を執っているのは、学科長である永野 直教諭だ。iPad導入から約3年にわたる現場の経験から見えてきた、IT製品を生かす3つの秘訣を紹介してもらう。

秘訣1:教員1人の取り組みにせず、学校全体の取り組みにする


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