2月7日からビットコインの引き出しを停止していた取引所のMt.Gox(マウントゴックス)のWebサイトが日本時間の25日午後3時半ごろからアクセス不能になっている。URLを入力するとブランクページが表示される。
Mt.Goxのサイトがアクセス不能になる前、ビットコインウォレットの米Coinbaseが公式ブログで関連企業5社との共同声明を発表した。
「Mt.Goxに関する共同声明」と題したこの発表文には「Mt.Goxがユーザーの信頼を裏切ったのは、Mt.Goxという1社だけの行為の結果であり、ビットコインの復活力や価値、デジタル通貨業界には影響しない」とし、Coinbase、Kraken、BitStamp、Blockchain.info、Circle、BTC Chinaの6社は「Mt.Goxの失敗で失われてしまったビットコインへの信頼を回復するために、共同でビットコインの将来と顧客のファンドの安全を守る」と宣言した。
その一環として、6社は向こう数日中に顧客のすべてのファンドが安全に運営されていることを説明するという。
Mt.Goxは7日に「技術的な問題から」引き出しを停止し、17日に「間もなく」引き出しを再開すると発表していた。米Reutersによると、少なくとも3カ所のオンライン取引所がサイバー攻撃を受け、停止したが、Mt.Gox以外はその後復旧した。
Mt.Goxは2月23日にBitcoin Foundationから脱会している。
声明文にはMt.Goxの現状については説明はなく、「どんな産業にもいえることだが、黎明期には必ず駆逐すべきトラブルメーカーがいるものだ。Mt.Goxはビットコインコミュニティーのメンバーとの非公式な討議で問題を認めた」とのみ書かれている。
ScribdにリークされたMt.Goxの文書によると、過去数年の間に74万4408のビットコインが盗まれていた。Coinbaseによる本稿執筆現在のレート(1ビットコイン=5万1914.44円)で換算すると約39億円に上る。
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