シャープは1月16日、ビジネス向けの15.6型Windowsタブレット「RW-16G1」および大型電子黒板「第二世代BIG PAD」4モデルとオフィス/業務機器連携ソリューションを発表。2014年3月より順次販売する。
主な対象はオフィス全般と教育/文教分野。タブレットを軸にしたスマートデバイス、タッチ操作対応大型ディスプレイ(電子黒板)、ソフトウェア、クラウドサービスを連携させ、「オフィスをフリーアドレス化したい」「スマートデバイスを業務で活用したい」「システムのクラウド化で情報共有の強化と業務速度を高めたい」といったオフィスワーカーが昨今抱える課題に応えるワンパッケージのソリューションとして展開する考えだ。
1.25キロ+高精細IGZO搭載、ビジネス向け15.6型Windowsタブレット
RW-16G1は、高精細な15.6型IGZO液晶ディスプレイを採用するWindows 8.1タブレット。Core i5-4200U、4Gバイトのメインメモリ、128GバイトのSSD、9時間動作のバッテリー(44Wh)、64ビット版Windows 8.1 Proといった一般的なインテルの第4世代Coreプロセッサー搭載ノートPC/Ultrabookと同等クラスの仕様に、3200×1800ドットと超高精細(235ppi)な15.6型IGZO液晶ディスプレイを採用、かつ厚さ12.5ミリ、重量約1.25キロと薄型軽量なピュアタブレットスタイルに仕上げた。
15.6型サイズのため、まず「A4資料をほぼ原寸で(さらに高精細に)表示」できるのがポイントだ。ディスプレイは10点マルチタッチ対応の静電タッチパネルに加え、256段階筆圧検知に対応するデジタイザーペンによる文字記入なども行える。ほか、表示したコンテンツに手書きメモを残せる「ペンソフトモバイル」、ペーパーレス会議を実現するミーティング支援ソフト「タッチディスプレイリンク」を同梱し、電子黒板BIG PADシリーズやほかのタブレット、スマートフォンなどオフィス内機器とも連携して使用できる。
主なインタフェースはUSB 3.0×3(うち1つは電源オフ充電対応)、HDMI(Ver 1.4)出力×1、Mini DisplayPort(Ver 1.2)出力×1、SDメモリーカードスロット、マイク/ヘッドフォン出力×1、200万画素リアカメラ、ステレオスピーカー、内蔵マイクなど。通信機能は802.11a/b/g/n/ac無線LAN、Bluetooth 4.0+HS、NFCリーダー(ISO/IEC 14443 Type A、FeliCa準拠)。ほか加速度、地磁気、ジャイロ、照度の各種センサー、セキュリティチップ(TPM 1.2)+セキュリティロックスロットも実装する。
本体サイズは382.8(幅)×244.5(奥行き)×12.5(高さ)ミリ、重量は約1.25キロ。価格はオープン、参考価格は25万円前後。
OSは64ビット版Windows 8.1 Proのほか、Windows 8.1 Proのダウングレード権を用いた32ビット版Windows 7 Professionalプリインストールの構成も選択できる。Windows 7はWindows 8.1と比べるとタッチ操作系など一部機能制限があると想定されるが、法人PCニーズに応えて用意。ドライバ類提供などにて対応するという。
なお、2013年12月に発表したIGZOタブレット「Mebius Pad」のブランド名はビジネス向けのため、そしてLTE内蔵における通信事業者/製品分類の都合で用いず、原則として個人向けの単体販売も行われない。大型画面ながらかなり軽量で、デジタイザー搭載+バッテリーもそこそこ持つため、IGZOなペンタブなどとして使うとどうかなと妄想したが残念だ。
”70型/60型の電子黒板「BIG PAD」4モデル
大型タッチディスプレイ/電子黒板「BIG PAD」シリーズは、2012年1月に発表した「80型BIG PAD(PN-L802B)」に続く第二世代版として、70型2モデル(ホワイトボード機能+コントローラ内蔵の有無)、60型2モデル(同)をラインアップに加える。
70型の「PN-L703A/L703B」は、解像度1920×1080ドット/赤外線遮断検出方式のタッチパネル付きのUV2A技術搭載液晶パネルを採用する。表示画面サイズは1538.9×865.6ミリ、本体サイズは1647(幅)×1010(高さ)×94(厚さ)ミリ(ディスプレイ部のみ)、重量は約61キロ。参考価格はPN-L703Aが約96万円、PN-L703Bが約82万円
60型の「PN-L603A/L603B」も解像度とタッチパネル仕様は同一。表示画面サイズは1329.1×747.6ミリ、本体サイズは1437(幅)×890(高さ)×94(厚さ)ミリ(ディスプレイ部のみ)、重量は約48キロ。参考価格はPN-L603Aが約77万円、PN-L603Bが約63万円。
それぞれ、アナログRGB入力×2、HDMI入力×3、DisplayPort入力×1、3.5ミリピン端子音声入力×2、RCA映像入力×1、コンポーネント映像入力×1、3.5ミリピン端子音声出力×1、DisplayPort出力×1、外部スピーカー(10W+10W)、100BASE-T有線LANを搭載する。
70型/60型モデルともに末尾Aが付くモデルは、電源オンですぐペンで書き込める「ホワイトボード機能」を実装するのが特長の1つ。最大4人の同時記入を可能とし、手書き入力においても、描画速度を従来モデル比で約1.4倍に向上させることでよりなめらかな書き味となるよう改善した。
ペーパーレス会議システムの母艦として、PCやタブレット(Windows、Android、iOS)などのモバイル機器(最大50台)とワイヤレスで会議資料を共有できる機能(タッチディスプレイリンク2.0)、BIG PAD同士を結び「遠隔地(支社や別拠点など)とも画面共有」、さらに手書き文字をデジタルテキスト化する「議事録作成補助」などの機能も備える。
「国内の電子黒板(インタラクティブホワイトボード)市場は、着々と増えてきている。2012年度の約2.5万台規模に対し、2013年度は約3.9万台出荷を見込み、2014年度は5万台規模に達すると予測する。オフィスではタブレットの業務利用が一般化してきたことでより業務効率を高める方法を取り入れたいとする企業が増えていること、そして教育・文教分野にも強く訴求したい。すべての教室に電子黒板を──というICTを活用した取り組みも各方面で広がってきており、自治体別ではあるが学校の予算が付くならば電子黒板とタブレットを軸にした教育システムの採用例は急速に広がるとみている。電子黒板市場シェアトップメーカーとして、この会議ソリューションは強力にプッシュしていきたい」(シャープ ビジネスソリューション事業推進本部の寺川雅嗣本部長)
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