ココが「○」 |
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・ゲーマー心をくすぐるデザイン |
・水冷仕様&最新ゲームをサクサク楽しめる高性能 |
・Beats Audioサウンド |
ココが「×」 |
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・Micro ATXなので拡張性はやや劣る |
・ショップブランドPCに比べて価格は高め |
はじめに:HPがマジメに設計したゲーミングPCは見応え十分
日本HP、というよりもBTOメーカー各社は、それぞれ独自にゲーミングPCラインを持っている。日本HPの個人向けデスクトップPCラインアップには、「Slimline」のようなスリムモデルが用意されているが、メインはコストパフォーマンスモデルの「Pavilion」、ハイエンドモデルの「ENVY」という2つのモデルがある。
今回紹介するゲーミングPCは、ENVYのブランドを掲げつつ、加えて「Phoenix」という別名も併せ持った特別モデルだ。ケースはHPのデザインイメージを踏襲しつつも、専用にデザインされており、わずかに傾斜した形状や内部からケース外に漏れる赤いイルミネーションなどは、ゲーマーの心をくすぐる。また、マイクロATXをベースに設計されているため、比較的コンパクトなところも特徴としている。
ボディと製品概要:簡易水冷仕様の静音モデル。メンテナンスもまずまず
このケース、構造もなかなかユニークだ。電源ユニットを上に置くデザインは一般的だが、マザーボードは上下/左右を逆に配置するスタイル。効果のほどは定かではないが、インパクトはバツグンで、ケースを開く側面板も左右逆になるので、一般的なデスクトップPCとは少し頭の切り替えが必要になることもある。
内部レイアウトは、前部下に3.5インチシャドウベイ、その上部がグラフィックスカード用のスペースで、前部上が5インチベイ×2基となる。3.5インチシャドーベイはトレイ式を採用しており、自作PCユーザー目線で見ても、メンテナンス性はまずまずだ。
Micro ATXなりに内部密度は高めだが、グラフィックスカードの交換も難易度はほどほどと感じた。なお、グラフィックスカードには支えもついている。こうした気配りは自作PC用ケースでも上位モデルに見られるもので好感触。ただし、ケーブルマネジメントは裏面配線ではなく、小ぎれいではあるがメインスペースに配線されている。
個々のパーツに目を移すと、目にとまるのはまずCPU用の水冷クーラー。自作PCでも一般的となったヘッド・ポンプ一体型のいわゆる簡易水冷クーラーで、9センチ角相当と思われるやや小ぶりなラジエータを組み合わせている。
当然ファンも一般的な12センチ角ラジエータ用と比べると小ぶりなのだが、静音性の面では十分に静かな部類に入る。なお、評価機のCPUはCore i7-4770Kを搭載しており、標準構成のCore i7-4770をベースにカスタマイズしていることが分かる。ほか、メモリがDDR3-1600の8Gバイトから16Gバイトへ、グラフィックスカードがGeForce GTX 760からGTX 770へ、ストレージは1TバイトHDDから128GバイトSSD+1TバイトHDD×2へとパワーアップされており、試算したところ、標準構成の13万9860円からグッと上がり20万1810円相当(執筆時点)になっていた。
評価機に搭載されたグラフィックスカードは、リファレンスデザインの製品だった。このあたりはショップブランドPCのようにパーツメーカー側が独自に設計した静音クーラー搭載モデルと比べるとやや動作音が大きめ。ただし、リファレンスクーラーも、従来の製品と比べると静かで冷える仕様になってきており、ベンチマークをループ実行するような場合でもなければ不快というほどの動作音は発しない。
そのほか、日本HPというより、ENVYシリーズならではの仕様がオーディオ機能だ。本製品はほかのENVYと同様、Beats Audioが採用されている。ゲームにおいて、その世界観を演出するのは、グラフィックスと同時にオーディオも重要な要素だ。そのオーディオ面での機能として評価できる。
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