米Adobe Systemsは12月20日、同社製品のライセンスキー送付を装ったフィッシング詐欺メールが出回っているとして、注意を促す告知を掲載した。セキュリティ企業などによると、ライセンスキーと称する添付ファイルにはマルウェアが仕込まれているという。
Adobeでは今年10月、ネットワークが不正アクセスを受け、少なくとも3800万人のユーザー情報などが流出していたことが発覚。流出した情報が詐欺メールや迷惑メールに使われる恐れがあると指摘されていた。
セキュリティ企業のMX LabやCiscoのセキュリティ部門によると、Adobe製品のライセンスキーと称して不正なファイルを添付したスパムメールは12月19日ごろから大量に流通し始めたという。
問題のメールは「Download your adobe software」「Download your license key」などの件名で出回り、本文には「Thank you for buying Adobe Connect software.Your Adobe License key is in attached document below」(Adobe Connectをご購入いただきましてありがとうございます。下記の添付ファイルにAdobeライセンスキーがあります)などと記されている。AdobeのCreative SuiteやDigital Publishing Suiteなど、さまざまな製品名をかたるバリエーションが存在するようだ。
メールに添付されている.zipファイルには実行可能ファイルが仕込まれていて、これを開くとトロイの木馬などのマルウェアに感染する恐れがあるという。
Adobeでは、もしこうしたメールを受け取ったとしても、添付ファイルをダウンロードしたりリンクをクリックしたりせずに、直ちに削除して欲しいと呼び掛けている。
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